「8年目の約束」うえだ真由
<あらすじ>
中沢千波(なかざわちなみ)には忘れられない人がいる。親友の榊晴一(さかきはるいち)に告白され一度だけ身体を重ねた高3の夏。幸せだったその日に起きたある事件をきっかけに、千波は晴一との約束を破ってしまう。晴一との連絡が途絶えて8年、千波は晴一のことを想い続けていた。そんなある日、千波の勤める小学校に晴一が現れる。晴一と過ごすたび、千波の恋心は強くなり…。
<コメント>
2005年7月出版の少し前の作品ですが、じれったさ具合が気持ちよかったです。
お互いを好きなままで、周囲の状況で別れざるを得なかった高校生の気持ちを封印し、過去の事だと忘れようとしている主人公千波のもとに、8年たってからふらりとあらわれた晴一。
過去のことは何も語らず、自分のことも何も語らず、ただのんびりと友人達と飲み歩き、千波のもとに通ってくる晴一に、封印していた想いがあふれ出し。
家族を傷つけたくない、自分には晴一との未来はうまくいくはずないとあきらめたはずなのに、高校時代と変わらない晴一の優しい笑みに、だんだんあの時と同じように惹かれていく心をおさえきれなくなります・・
このどんどん気持ちが晴一にむかって加速していく恋心がせつないです。仕事や、家や家族を放り出せないまじめな性格の千波。
すべてをすてて追いかけてほしいと後半お祈りするような気持ちで読みました。
うえだ先生を、今度から「じらしの女王」と呼ばせていただきましょう。(。-∀-)
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