「華王の犬」池戸裕子
<あらすじ>
若頭で次期組長の池神有志は、優秀な頭脳と物怖じしない度胸、そしてその華やかな容貌で「池神組に姐さんはいないが花はある」と言われ、一方若頭補佐の播磨哲明は、並外れた強さを持ちながらその激しい気性を封じ込め、池神につねに付き従う忠臣ぶりを『闘犬』と呼ばれていた。この二人がいれば組は安泰──そう思われていた中、「播磨を破門しろ」と残し組長が亡くなり、播磨自身も破門を承諾していたことを知った池神は衝撃を受ける。幼い頃から池神を守り続け、彼のために働くのが運命だと言った播磨の本意が判らず苛立つ池神だったが…。
<コメント>
みなさま、無性にクイニーアマンンとか、カヌレを食べたくなるように、無性にやくざをよみたくなりませんか?(≧m≦)
突き動かされるような衝動にかられ、アマゾンのボタンをついクリックしてしまった作品です。笑
いいですよね、若くて賢い切れ者次期組長池神と、その陰で支えながらも闘犬と呼ばれる武等派播磨。
忠実でいながら、何か狂気をはらんでいる播磨が、なんだか下克上の香をただよわせ・・
信頼を裏切られる主人の切なさと、主人を独占したがる狂気。
ぐだぐだとした説明はなく、最初から、やくざ世界がいっきに繰り広げられ池戸シノギワールドにぐいぐい引き込むあたり、さすがベテラン作家さまです。
ハードボイルドな風が吹き荒れますので、真昼の月のような甘いやくざものがお好きな方にはちょっと・・かもしれませんが、狂気と緊迫感がお好きな方には、たまらない展開かもしれません。
しかしながら・・終盤まではいい感じだったのですが、あれ?あれ?というちょっとしりすぼみな終わり方。
前半の池神と播磨の緊迫感あふれる関係や、中盤の崩れだす関係のまえに呆然とする池神と、本性をさらけ出し勢いづく播磨と、もう腐女子の心をむんずとつかんで、ドキドキさせていただきましたが・・
すとんとあっけないほどお互いが理解しあって、終わってしまいました。
もっともっと、葛藤する播磨と池神をみていたかったのです。。(-"-)
おいしいものは、あっという間になくなっちゃうんですよねぇ・・。
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