「CUT」川唯東子
<あらすじ>
“秘密を知らなければ僕達は口をきくことさえなかった──…。” 坂口千秋は受験を控えた高校三年生。明るく交際も派手だが、心に深い闇を抱えていた。父親に体を与えている所を同級生に見られてしまい…!?
<コメント>
いやあ、どうしてもこう痛い作品をチョイスしてしまうんでしょうか・・
精神的にも肉体的にも痛いもの大好き!(実はドSかドMか自分でもちょっと・・笑)
は、交通事故で自分だけ生き残ったことが悔やまれて自分を許せず、義父に倒錯的に抱かれる主人公千秋。
そうやって抱かれることも、実は自分への罰でしかないのですが、そんなに千秋が追いつめられているなど、外へ訴える術を知らず、周りからはふわふわと流されて生きていると思われているわけです。
しかし、自分を許すことができない気持ちが体の中でぱんぱんにふくれ、そんな心のガスを抜く方法はリストカットしかない。
彼のこころの闇に気づいたのは、母親の虐待をうけて育った同級生瑛二。お互いの心の闇に、どうしようもなく惹かれ合って・・
心に疵を持つもの同士、痛い傷口をなめあい、痛みに眉をしかめつつお互いを抱きしめあうしかないなんとも痛い作品です。
普通、傷ついた相手に攻めなり受けなりが包容力で、癒し結ばれるってBLにありがちなストーリー展開ですが、瑛二×千秋は、全然余裕がないものだから、相手の疵を癒してあげるなんて芸当はできません。傷がいえるまで時間がかかります。一緒にいるのがつらくて離れてしまうし。
ラストでも、まだ癒えてないですね。でも、一緒に暮らしたいとお互いを求めることができるようになっただけで拍手です。成長しました。
あー人間て、2人いたら乗り越えられるものなのねって。
『人は1人でも他人に大きな影響を及ぼす、それが2人なら奇跡をおこすことができる』
by 関 俊彦(なんのこっちゃ・・いや、まあ、好きだからさぁ・・はは)
2人に明るい未来が訪れることを祈る!
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