「夜をわたる月の船」木原音瀬
<あらすじ>
ある日河瀬は上司の柴岡に人事異動をたてにセックスを強要された。どうしても企画部に異動したい河瀬は、たった一度寝るだけで自分の望みが叶うならと、嫌々ながらも男の条件を呑んでしまう。しかし、企画部に異動になったのは河瀬ではなかった。河瀬は自分の体を弄んだ柴岡を憎み、殺意を抱く。…それから数年後、河瀬は北海道支社長になった男に再会し…。心の闇を描いたヒューマンラブストーリー。
<コメント>
11月がおわった。。。(≧∇≦)
もうほんとに、死ぬかとおもうぐらい忙しかったです。これでやっと落ち着きました。
本を読む時間もなかったですが、これからはぼちぼち読んで書評アップしたいとおもいます。
さて、書き下ろし木原先生の最新作もでてすぐに読んでいたのですが、なかなか感想がかけませんでした。
12月でおちついたので、これから行きます!
上司で、死にたがりの柴岡が、むちゃ難解な人物なので、主人公の河瀬といっしょに頭をなやませられましたね。
企画部異動を餌に、河瀬は上司と寝てしまいますが・・
こういう場合、ほられる場合がおおいのに、河瀬に乗っかってきた上司柴岡。
ここですでに木原先生にうならされました。
この作品全編に「普通ってなに?」という問いかけがちりばめられていますが、事件の発端となるこのエピソードからして、BLの常識を覆します。
ねえ、まさか柴岡が乗ってくるとは思いませんでした・・爆
企画部への異動はないとわかり、柴岡への殺意が浮かび、作品が動き出します。
BLの導入部で、殺意をもってくるあたり、木原作品ですよね。
河瀬がつきとばし事故で入院した柴岡が事実を警察にいわないかとうつ状態になる河瀬、ささいな意趣返しのつもりが、自分の人生を左右しかねない綱渡り的な時間に移行する緊迫感がとても自然で、木原先生の力を感じました。
柴岡が、いやな奴ならこのまま「FRAGILE 」ですが。。笑
数年後、柴岡に偶然再開するあたりから、柴岡の二重人格ぶりや、破たんした人間性が浮き彫りになり、読者は河瀬といっしょに、唖然とさせられます。
あまりに不思議ちゃんぶりに、おいおい、大丈夫かいなと放っておけなくなる一般人の河瀬。
自殺準備のため身辺整理に東京にきた柴岡を放っておけず、自宅につれてかえる河瀬。
利己的で、人間的にはまだまだ未成熟な河瀬の手におえるわけもなく、いっしょに追い詰められていく河瀬のなかに、いつ、柴岡への愛情がめばえるのか、はらはらしながらページをめくりましたが。。
いつだったんでしょう。。( ̄Д ̄;;
母親への根深い恨みと歪んだ愛情で破たんしている柴岡を、それでも受け止めていこうと決心するときでしょうか・・
作中で自分は普通をしらないとか、普通ってなんだ?と登場人物たちがたびたび主人公に問いかけますが、この言葉はそのまま作者のつぶやきのように感じました。
普通のBL作品をかいてほしい編集部にたいする、作者の心のつぶやき?(=_=)
木原作品を好きな方でも、この作品は、好きと嫌いがわかれそうですね。
みなさまは、いかがでしたでしょうか・・
はるは・・おやじ柴岡の白髪を嬉々として染める河瀬の姿に、ちょっと萌えました。笑
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