「美しいこと」木原音瀬
<あらすじ>
松岡洋介には週に一度、美しく女装して街に出かけ、男たちの視線を集めて楽しんでいた。ある日、女の姿でナンパされ、散々な目に逢い途方にくれていた松岡を優しく助けてくれた男がいた。同じ会社で働く、不器用、トロイと評判のさえない男、寛末(ひろすえ)だった。女と誤解されたまま、寛末と会ううちに、松岡は「好きだ」と告白される。松岡は、女としてもう会わないと決心するが・・。
<コメント>
上下巻の作品です。表紙に二人がならんでいるので、これは並べないといけないだろうとこんなくるしい(笑)配置になりました。
11月21日に「美しいこと」上巻が発売されていましたが、一気読みしたくて下巻の発売まで封印していました。
そして、1月29日発売になり、昨日コミコミスタジオより到着して、一気に読みました。中途半端な時間から読みはじめたもので、昨夜中断するのが後ろ髪をひかれる思いでした。
止まりません、止めたくありません。
それぐらい、切なくて、恋心が苦しくて・・。コミコミスタジオのメルマガでも、スタッフさまが泣きながら読んだとあったとおり、本当にぐすぐす鼻をすすりながらよみました。
切ないです。すれ違いにじたばたしつくします。
日頃の営業のストレスを女装という形で発散していた松岡、ある日難しい取引先の上司をみつけ少しでも営業の足しにしたらと欲を出してついて行ったさきで、男性とばれて殴られぼろぼろになり、雨の中道ばたにうずくまっていたところを、助けてくれたのが違う部署であるが同じ会社の寛末・・
寛末は、靴をなくして裸足だった松岡のために靴をぬいではかしてくれて、自分の財布の全財産を貸してくれる。
声で同じ会社の人間だとばれては困る松岡は、とっさにしゃべれない振りをしてしまい、寛末は、女性と勘違いしたまま一目惚れ・・・
好きだとなんども告白してくる男にとまどいながらも、だんだん惹かれていく松岡。
嘘を言い続ける心苦しさと、本当の自分をみてほしいという気持ちに、とうとう男性の姿で寛末に会いに行くけど気づいてもらえない。
一目惚れの女性と同じ住所に住んでいる松岡に不信感を抱く寛末に問い詰められ、とうとう告白してしまう松岡・・
ここからが、目が離せないんです。(*T^T)ズルズル
それまでとてもいい感じだったのに、松岡が男だとわかった途端ぎくしゃくする二人の関係。
まあそりゃそうでしょうが。。だいたい気付よ、寛末。いっしょに朝までだきしめていてわかんないのか。
華奢で綺麗な顔でも、そこまで大接近したらたいてい男だとわかるだろう。。
鈍すぎ。寛末。そういう機敏さがない男だけに、寛末にほれてしまった松岡は、苦しいです。
自分に振り向いて欲しいと、しつこいほど追いかけ慕ってくれていた寛末なのに、外見が変わっただけで手のひらを返したように素っ気なくなり、寛末に答えたつもりの恋心がまったく相手に伝わらなくなってしまう。。
くーねじれ国会なみにねじれた恋心です。
暫定税率に対する野党、与党のすれ違いと同じぐらいすれ違っています。
後半、寛末視点で、その時点でもまだ、自分の気持ちに踏ん切りついてませんから。。
けなげな松岡がこの時点ですでに、すごいかわいそうですよ。
待ち続けて、待ち続けてそれでも、むくわれない思いを抱える松岡をみる寛末視点。
あんた鬼畜だ、ふんぎれよって、どやしたくなります。
松岡が「気が利かなくて、優柔不断で、気分にむらがあって、不器用な男なのに、あんなのどこがいいのかって何度も自分に聞いたけど、あんなのにしなくたってって・・・」って独白するシーンに、思わす泣けます。松岡の思いがすべて凝集されています。
でも、優しくて卑屈で、ちょっと無神経な奴にほれちまったあんたの負けだわ・・f^^;)
ああ、人を好きになるっていいですねえ。。駆け出したくなるほどの恋心。
読もうかなと迷っている方、上下巻そろって一気読みしないとだめですよ。上巻でおわったらじたばたしてねられなくなりますから。。
やっぱ木原さんていいですねえ。切ないどきどきは、天下一品です。ヽ(゚∀゚)メ(゚∀゚)
今回下巻の巻末に全サのお知らせがはいっていますので、そこもチェックしてください。
その後の甘甘バカップルの小冊子と表紙絵のポストカードがもらえますよ。お見逃しなく!!
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