「瞳をすまして」杏野朝水
<あらすじ>
聴覚障害のため、音が聴こえない大学生の牧野登和。過保護な兄と優しい友人に守られる日々を送っていたある日、モデルをしている本多滋人と知り合う。明るく社交的な滋人と過ごす時間は楽しく、彼の存在が、登和の中で次第に大きくなっていった。一方で滋人が自分に構うのは同情ではないかという不安を抱くようになる。滋人への恋心を自覚した登和は、誰にでも優しい彼の「特別」にはなれない現実に心が痛み、距離を置こうと決意するが…。
<コメント>
以前コメントをいただいて野竹さまがせつなかったとお勧めだった「瞳をすまして」です。初めての杏野朝水先生の作品でしたが・・
聴覚障害者の主人公の戸惑いや、耳が聞こえないことの不自由さや、コミュニケーケーションをとることのわずらわしさが、うまく表現されていました。
コミュニケーションに携帯電話をつかって文字入力しますが、そこはゴシック太字を使ってあって、携帯電話の画面ぽい雰囲気がでていたし、手話での会話は二重括弧、そして自分ではきこえないけど、口の形で覚えた言葉をはっするところは、かな文字をつかって、音が不明瞭であることをあらわしてあります。
障害をいかに表現するかの作者の工夫が盛り込まれていて、細やかな表現に感嘆しますよ。
うまくつたわらない思い、うまく出てこない言葉に、野竹さまの言われるように遠距離恋愛のようないじいじ感がありました。
過去になにかあったらしい兄の強固な反対にあうし、恋人が遊んでいるといううわさを聞かされ、二人の間を壊そうとする友人が現れるしで、なかなか波乱に富んでいますが、それでもがんばろうとする主人公の姿に、読者も応援したくなります。
恋路を邪魔するにくったらしいブラコン兄ですが。。
どうも過去に陵辱されたつらい過去があるようですね。。これは、次回作への伏線?
「陵辱され人間不信に陥った兄を幸せにしてくださいっ」て、みんな編集部に手紙をだそうぜ!(,,゚Д゚) ガンガレ!
はるが、続編を、是非読んでみたいんです。(他力本願。。笑)
野竹さまステキな作品を紹介くださって、ありがとうございます!
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