« 「疵―冷たい指」かわいゆみこ | トップページ | 「翠慶庭園」かわいゆみこ »

「夜想曲」山藍紫姫子

Photo_21

「夜想曲」山藍紫姫子

<あらすじ>

当初書き下ろし四巻の予定であったが、三巻で絶版となる。一話完結タイプの中篇集からなるシリーズ作品。『夜想曲』『歪んだ真珠』『棘のある木』の三巻。
北署に配属になった刑事・真田邦彦は、そこで日影成璽(ひかげじょうじ)と出会う。強烈に惹かれる真田だが、日影の殺人を目撃する。
動揺する真田を誘惑する日影。肉体関係を持ったことで、真田はますます日影に心惹かれていく。やがて真田は、日影がかつて囮捜査のときに逆にヤクザに囚われ、男達の肉欲を満たす性奴へと調教されたことを知る。日影は、自分を蹂躙した男達を、一人ずつ、残酷な方法で殺していたのだ。だが日影の肉体は、性奴にされた調教を忘れられなかった。

<コメント>

1993年7月初版、作者自身が1983年に自費出版したものの再版。

こわいとひかれる所以となった作品ではないかと思います。復讐を誓う日影と出会い、ミステリアスな日影に惹かれていく真田と、兄弟以外ではじめて愛を感じた日影のラブストーリー・・

こう書いたらほしがる人が増えて、四巻がでないだろうか・・^^;

ちょっとてんこ盛りで、途中で収集つかなくなったんだと思います。幻の村の伝承が絡み出して、単なる復習劇でなくなったあたりから、やばいかもと思っていたんです。

しかも、鬼神伝説や、兄弟の禁忌、SMにスカトロ、殺人にフィストファックとなると、さすがに普通は引くでしょう・・(笑)売り上げが伸びず、企画倒れになって、作者が一番ほっとしていたりして・・広げすぎた風呂敷をたたむのが苦になったと見た!

しかし、日影美しいです。

ヤクザに責められ狂いかけていた日影が、自宅で療養中、自分の世話をしてくれていた少年に言い寄っていたところを兄たちに見とがめられ、他人を欲しがるなら自分たちを相手にしろと・・(どういう理屈や!)兄たちに責められます。

ヤクザに責められて以来被虐的な性癖となった日影、自分はもうだめだと投げやりになっていたが、しかし兄たちの暖かく愛情のこもった責め(どんなだ・・^^;)に、自分で自分を認められるようになり、華開くようにさらに美しくなっていくというお話です。

おかしな性癖のあぶない人たちがいっぱい出てきますが、唯一真田君が普通の青年です。真田君が出てくると、ほっとするんだよなあ・・ソフトSMにトライする編が出てきますがその場の雰囲気というか、日影の兄さんに対抗しようとしてSMをちょっとがんばってみる真田君がういういしくて かわいいなと。。

あー四巻だしてくれないかなあ。消化不良だよう!

|

« 「疵―冷たい指」かわいゆみこ | トップページ | 「翠慶庭園」かわいゆみこ »

や 山藍紫姫子」カテゴリの記事

コメント

こんにちは、はるさん。
これにコメントしないわけにはいかないでしょう!(笑)
私の蛇神さま、早う先生にご降臨くだされ!!

と、祈り続けて早幾年、もう何を待っているのかも分からなくなってきました…(笑)
本当に、膨らみに膨らんだお話と読者の期待感は、既に空気が抜けてシオシオです。納得の完結編を出してくれないと「可愛さ余って憎さ百倍」(それとも、もう遅い?)
放置プレイは戻ってきてくれなきゃプレイになりません!

>鬼神伝説や、兄弟の禁忌、SMにスカトロ、殺人にフィストファックとなると、さすがに普通は引くでしょう

こうして列挙してみるとワタシも引きます…。やはり、あれは夢中というより、とり憑かれていた、のかもしれませんね(苦笑)
ああ、日影の美貌に幻惑され、山藍作品にあるまじき真田くんのまっとうさに感動した日々は遠い…。

投稿: 黒ニコ | 2006年10月 4日 (水) 16時28分

黒ニコさまもとりつかれていましたか・・
こんちわ、はるです。
本当に、一時は四巻目がでるかと期待していましたが、もうあきらめですね。
山藍先生のなかでも風化してるのではないでしょうか・・稲刈りの季節だし。越後の豪農ということできっとお忙しいのでしょう・・さめざめ
こうなったら第二の山藍紫姫子がでて完結させてくれることを祈るしかないでしょう。
かわい有美子、手をあげてくれないだろうか・・
合作でも何でもいいから終結させてほしいですよねぇ・・

投稿: はる | 2006年10月 4日 (水) 17時51分

ご同類がいてうれしい限りです。山藍さんの作品を挙げるとしたらこれははずせませんよね。
4巻はもうあきらめています。誰か続きをというはるさんの願いに私も賛同しますが、あれの続きを書くのはたとえかわい有美子さんでもきついかと。山藍さんも最近の作品を読むとなんだかすっかり丸くなって(?)昔のインパクトはいずこへといったかんじですよね。もう初期の作品のようなものは読めないのかなと思う今日この頃です。
ところで、菅野彰さんの「死にゆく夏の喘ぎにも似て」読みました。とても手に入らないだろうと思い、図書館で検索をかけたらありましたよ。すごいぞ! Y市立図書館! 
痛いというかせつない系かなと思いました。ラストがちょっとありきたりとは思いましたが、アンハッピーエンドはだめだそうですから仕方がないのかな。次は「サニーサイド」を読みます。これは普通に買えました。また感想を書きますね。

投稿: とこ | 2006年10月 4日 (水) 22時33分

とこさん、私も読みました。「死にゆく・・」
BL自体の初期の作品ということで、何とはなしにもう時代にそぐわないっていうか、物足りないっていうか・・人間がすれてしまって^^;
もっとすごい作品がつぎつぎに出てかすんでしまいましたね。
でも、古き良き時代のJUNE作品ってことでせつなくて良い作品です。これはこれで、メモリアルってことで、本棚の片隅においておきます。

投稿: はる | 2006年10月 9日 (月) 14時17分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/181202/12138286

この記事へのトラックバック一覧です: 「夜想曲」山藍紫姫子:

« 「疵―冷たい指」かわいゆみこ | トップページ | 「翠慶庭園」かわいゆみこ »